・リコーGR3で撮影した写真を見てみたいです
と言う人向けの記事です。
前回、
・リコーGR3
・ソニーDSC-RX100M3
による「オート撮影」による写真を紹介しました。
そして、今回は「絞り優先モード」で撮影した写真を紹介していきます。
今回も「オート編」同様に比較撮影で使用したカメラは、
・SONY DSC-RX100M3
となります。
・絞りF2.8-F10の写真
・露出補正の比較写真
・SONY DSC-RX100M3
の2機種を実際に購入して撮影を行った「オリジナル写真」を使用して検証しています。
撮影方法:優先モード
今回紹介する写真はすべて「絞り優先モード」で撮影した写真となります。
■設定内容
・撮影モード
|
Aモード(絞り優先)
|
・フォトイメージ
|
スタンダード
|
・ホワイトバランス
|
太陽光
|
・感度
|
100
|
・測光
|
マルチパターン
|
比較写真はF2.8-F10まで順に紹介しています。
また、結論としては、数値の変化はほとんど影響ありませんでした。
なので、写真の「明るさ・色」を主な比較対象としてご参照ください。
F2.8
GR3の最大絞り「F2.8」でツツジの花を撮影してみました。
写真を見れば一目瞭然ですが、結論としてはM3との差は歴然でした・・
GR3の写真は、とても親しみのある描写で花の「明るさ・色」ともにとても好ましい仕上がりです。
一方のM3は全体の描写が硬めで背景のボケ具合もGR3と比べると「ボケ具合が甘い」
写真となりました。
デイジーの花
デイジーの花でも試してみました。
こちらも歴然の差・・といえる結果となりました。
こちらも同じF2.8であるにもかかわらずボケ具合はGR3のほうが断然効果が出ています。
写真の明るさもM3は真っ白に飛んでしまっていますが、GR3は適正露出で撮影されています。
この差は大きいですね…
オレンジのポピー
こちらも「ツツジ」や「デイジー」の花と同様の結果となりました。
この写真で見ると、M3はやはりコントラストが高めです。
ただ、このくらいシャープに写っているほうが被写体によってはプラスに働くような気もします。
またM3の最大絞り値は「F1.8」となります。
なので、最大絞りでも試してみました。
F1.8
F1.8で撮影してようやくGR3に追いついた結果となりました。
背景のボケ具合もほぼ同等です。
・GR3は落ち着きのある優しい描写
・M3はくっきりとした鮮やかな描写
となる結果となりました。
公園の踏切
公園にあるミニ機関車の踏切(F2.8で撮影)
こちらの写真でもGR3のボケ具合は良く、「明るさ・色」ともに良い感じで撮影されています。
GR3は「単焦点レンズ」ということもあり、M3と比べると、その差はまるで一眼レフとデジタルカメラの「差」を感じてしまうほどです。
F3.5
F3.5で小さなポピー畑を撮影してみました。
こちらの写真で比べるとGR3は落ち着きのある描写で、M3はスッキリと爽快な写真です。
「オート編」でも同様でしたが、GR3はシーンによっては、あまりパッとしない描写になるように感じます。
ちょっと分かりづらい例えかも知れませんが・・
・GR3は「映画」(明るさが抑えられた描写)
・M3は「ドラマ」や「CM」(明るくて爽快な描写)
のような違いを感じます。
F4
M3は『白い被写体』は飛んでしまう(明るく真っ白になる)傾向があるようです。
GR3はちょうど良い適正の明るさで撮影されています。
M3の場合は、「オート編」でも紹介したHDRによる撮影が合うみたいです。
・GR3「オート編」
【比較】RICOH GR3 & RX100M3『写り』を検証【オート編】
案内板
こちらの写真でも「色」の違いが大きく分かれる結果となりました。
明るさ・色ともに人それぞれの「好み」もあると思いますが、どちらかと言えばM3のほうが少し明るく撮影されていて、文字も読みやすいため好ましいように思います。
F4.5
この写真でも青空の再現がまったく異なる結果となりました。
M3の青空はまるで曇り空のように…
一方、GR3はハッキリと青空が描写されています。
右奥に見える教会の建物はM3の明るさが好ましいと思いますが、全体の雰囲気を考えるとGR3の描写は魅力的であるなと感じます。
ベンチ
こちらの写真もまさに「ナチュラル&鮮やか」という結果になりました。
RICOH GR3はベンチの色や明るさともに自然で良い描写であるなと思います。
GR3は明るい「空を入れない写真」に関しては、M3と同等の明るさで撮れるように感じます。
F5
フォトイメージは2機種とも「スタンダート」で撮影していますが、
・GR3は「スタンダード」
・M3は「鮮やか」
に設定しているのではないかと思ってしまうほど写真のコントラストの違いを感じます。
青空に関してはM3の色が爽快な感じがあって好ましいように思います。
F5.6
公園にある歩道を撮影
こちらの写真も「空」の再現力が歴然の差です。
GR3は青空も雲もはっきりと描写されています。
一方、M3は左半分が真っ白といった感じです…
M3は逆光気味に弱いカメラなのだなというのが分かります。
同時に記録できるHDR写真
ちょこっと余談
M3は「通常写真+HDR」も同時に記録してくれる機能が備わっています。
HDRを確認すると通常写真よりも少し白トビが軽減されているのがお分かりいただけるかと思います。
しかし、それでも青空と雲の描写はGR3のほうが、くっきりと再現されています。
「リコー GR3」の表現力の高さが分かります。
しかし、全体の明るさや青空の色などを考えると、やはりM3のHDR写真に魅力を感じます。
F6.3
こちらの写真もGR3はナチュラルでM3は明るい写真となりました。
また趣旨が変わってしまいますが、こちらの写真では青空の色が2枚ともどこか「偽色」という感じがします。
GR3はすこし濁っていて、M3も青に何かの色を足したかのような「青」だなと感じてしまいます。
写真では実際の目で見た青空(光景)を完全に再現するのは難しいものがありますが、この写真では2枚ともあまり好ましくないなと感じました。
建物
GR3は建物の色が少し「薄い」かなと感じます。
空の色も少し暗めだなと思います。
写真の歪みに関しては、さすが「単焦点レンズ(GR3)」だと感じました。
手持ち撮影のため、カメラの位置がどうしてもズレてしまうこともあり、明確な「差」は説明できませんが、建物の傾きに関しては毎回「リコーGR3」の単焦点レンズに魅力を感じます。
橋のスタート地点
こちらの写真もとくに青空の色が極端に違います。
GR3は落ち着きのあるナチュラルな写真ですが、どこかスッキリしないものを感じます。
M3は歩道も青空も明るく撮れていて良い感じです。
ただこちらの写真も青空の色には少し違和感を感じるものがあります。
F7.1
少し逆光気味の「湖」を撮影したものです。
この写真でもM3の青空は真っ白に飛んでしまう結果に…
GR3は雲まではっきりと捉えてくれています。
F8
この写真もGR3は、全体が「ナチュラル」です。
橋の表面や支柱の暗くなっている影の箇所も「GR3」のほうが少しだけ明るく撮れています。
M3は「色」が少し不自然で全体の雰囲気も冷たいものを感じます。
F10
ソニーM3は「オート編」でも黄色系が強く出ていましたが、「絞り優先モード」も同様に全体のホワイトバランス(太陽光)の設定は少し高めみたいです。
リコーGR3も良い感じで撮影されていますが、M3と比べると、少しニュートラル寄りだなと思います。
自然な描写で良いなと思いますが、ナチュラル面の描写力がありすぎて
「どこか物足りない」ものがあるなと感じます。
「オート編」でも書きましたが、GR3は「テーマ」に沿った作品撮りや白黒写真に合うカメラなのかも知れません。
青空と緑の木
GR3は緑がとても自然な描写で良い色を出しているなと思います。
M3はGR3と比べると、カチッとしたコントラスト高めの仕上がりとなっています。
GR3は全体がとてもナチュラルで魅力ある描写であるなと感じます。
露出補正
露出補正+0.7にして撮影してみたところ2枚とも良い感じで仕上がりました。
GR3は緑の色や全体の描写が魅力的です。
露出を明るくすると空の色も良い感じになりました。
【比較】RICOH GR3の描写力を検証【絞り優先編】:まとめ
今回の「絞り優先モード」による比較検証は「完全オート撮影」とほとんど変わらないような同じ結果となりました。
「RICOH GR3」も「RX100M3」も毎シーンごとに調整をしていかない限りは、なかなか理想通りの写真は撮れないように感じました。
少しでも参考になれば幸いです