今回はRICOH GR3の「イメージコントロール」で撮影した写真を紹介していきます。
イメージコントロールとは、通常のカラー写真ではなく、白黒やセピアなどの色調を変更した「写真撮影(描写)」のことを言います。
■イメージコントロールの写真一覧
白黒やセピア、鮮やかな写真を撮影する機能を「イメージコントロール(リコーの呼び名)」となります。
RICOH GR3は、「究極のスナップシューター」と称されるほど完成度の高いデジカメとして人気です。
これまで、過去記事では
- オート撮影
- 絞り優先モード
- マニュアル
の記事を紹介してきましたが、RICOH GR3は通常撮影だけではなく
「イメージコントロール」による撮影もかなりマッチしているように思います。
なので、今回色調を変更した「イメージコントロール」で撮影した写真をレビューしていきます。
10種のイメージコントロール
- ハイコントラスト白黒
- クロスプロセス
- HDR調
- レトロ
- ポジフィルム調
- ビビッド
- モノトーン
- ソフトモノトーン
- ハードモノトーン
- ブリーチバイパス
計10種のイメージコントロール写真を紹介しています。
また写真はすべて「絞り優先モード」による撮影となります。
今回も紹介する写真はすべてパシャリとかんたんに撮影した「スナップ」を紹介しています。
普通何気なく撮影したら「どんな写真が撮れるのか?」を意識した検証ともいえます。
ハイコントラスト白黒
交差する電車
RICOH GR3は「ハイコントラスト白黒」による写真撮影が最も活用できる割合が高いように思います。
早速、試しに交差している電車を撮影してみましたが、とても明暗バランスの取れた写真が撮影できました。
普通の白黒では出せない「写真の奥深さ」みたいなものがハイコントラスト白黒によって実現できているのかなと感じます。
料理で例えると、
- 白黒写真は「ふつうの味」
- ハイコントラスト白黒は「深みのある味」
といった違いを感じます。
停車する電車
駅ホームの全景も良い感じで撮影できました。
暗い部分は「暗く」、明るい部分は「明るく」という明暗の差が激しいところが写真の魅力を高めているように思います。
デジカメでここまで撮影できれば十分かなと感じます。
2車線の道路
ほとんど歩きながらの撮影でしたが、瞬時にピントが合って撮影することができました。
「ピント合わせ」も「手振れ補正」も優秀なため、ストレスフリーで自由に撮影できるところが強みです。
昔ながらの案内板
こちらの写真もカラーで撮影していたら、ふつうの記念スナップとなりますが、白黒で撮影したことにより、ちょっとは深みのある写真に変貌したのではと言う感じがします。
カラー写真に慣れているせいか、奥の真っ黒な窓ガラスがちょっと不気味に見えます・・
お店のディスプレイ
奥に見える置物やガラスの反射にしても、白黒だからこそ感じるヴィジョン。
言葉ではうまく説明できませんが、白黒の世界は、見ている写真から記憶の世界をグルグルと追従できるものがあって、それが心にも深くささり、グッと来るものが生まれて「なんか良い」と感じるのかも知れません。

陸橋の歩道
白黒写真はどこか「異世界へようこそ」といった世界観が魅力なのかも知れません。
ただ、個人的にはホラー映画を思い出させるような不気味さや「寂しさ」も感じます。

白黒で撮る意味もあまり分かんないし
井戸のポンプ
どこか「昔ながら」の被写体に合う写真なのかなと感じます。
白黒写真はカラー写真よりも見たときの「イメージ」の幅が大きく違ってくるようにも感じます。
白黒だからこそ、様々なストーリーを感じ取ることができて、写真を楽しめるのかも知れません。
クロスプロセス
停車中の電車
白黒写真に続き、クロスプロセスも「過去の世界へようこそ」といった古臭い感じだけれども、どこか心にささる真新しい光景を感じると言った「なんとも言えない魅力」を写し出しているように感じます。

発車待ちの電車
クロスプロセスは、時を待たずに現在の「色あせた写真」を撮れるのが面白味なのかも知れませんね
またRICOH GR3の写真は、まるで「ネガフィルム」で撮影したかのような雰囲気を感じられところのがまた良いところかなと思います。
やはり、GR3が写し出す写真は「奥深さがある写りで魅力的」という言葉が合う気がします。
道
このような描写になりました。
本当にアート写真の作品展とかに合いそうな世界観のようにも感じます。
灯ろう
「昭和」にタイムスリップしたかのような写真になりました。
やはり昔ながらの歴史を感じる対象物などに合うフォトイメージであるなと感じます。
小江戸の町で撮影したら味わい深い写真がたくさん撮れそうです。
緑色のポンプ
あなたには難しいよね
って、何言わす…
HDR調
エサをあげようとしている優しいおじさん
HDR調で撮影してみたところ、写真と言うよりかは、まるで「絵」のような描写になりました。
HDR調という名の通り「HDR風」という意味なのかも知れません。
正直、こういう写真って好ましいの?という感じもします。
ただ被写体によっては、部屋に飾ってもおかしくないような「絵」としてマッチしそうな写真が生まれそうです。
どこかへ行こうとしているコブハクチョウ
まるで「フィギュア」ですね笑。
コブハクチョウのボディの質感がプラスチックのようにも見えます。
なんかお台場の「等身大ガンダム」をこれで撮ってみたいなと思うような写りです。
公園風景
「公園のひととき」と言う感じが出ていて、どこか趣のある写真が撮れました。
シーンによっては、とても魅力ある絵(写真風)が撮れそうな気がします。
のどかな公園広場
もう少し明るさや色などを調整して撮影すれば「リアルジオラマ」の世界観を作り出せそうな感じです。
RICOH GR3のHDR調と他カメラのHDR写真
通常のHDRと比較してみましたが、やはりHDR写真はナチュラルな描写で写し出されています。
GR3のHDR調は、まるでジオラマやPS4のオープンワールドRPGのような描写のようにも見えます。
シーンによっては面白い写真が撮れそうです。
レトロ
セピアに近い雰囲気で撮影できる「レトロ」
このイメージコントロールは、屋外の撮影ではなく「室内」の撮影に合いそうに感じました。
「レトロ」も昭和レトロな風景や小江戸の町並みとマッチしそうな描写です。
建物
被写体によっては、「レトロ」と言うよりかは少し不気味な世界観を漂わす描写になってしまうように感じます。
ポジフィルム調
ほんとうにフィルムカメラで撮影したかのような魅力的な「写り」でした。
最初はまったく期待せずに撮っていましたが、写真を見るといい感じで写し出されていて驚きました。
GR3の「ポジフィルム調」の写真はかなり良い感じで写し出してくれるようです。
写真の質感がほんとうにフィルムっぽい「奥深い描写」を感じます。
個人的には「イメージコントロール」の一番おすすめな機能であると感じています。
ビビッド
ビビッドも人それぞれの好みが分かれる描写であると思いますが、「緑」が鮮やかで魅力的な雰囲気が出ていると感じます。
とくに「花や青空」の写真はビビッドでも良いのかなと思います。
鮮やかすぎる写真が撮れると思いきや、全然ビビッドでOKという「写り」になりました。
ビビッドで撮影したことによって写真に「華」ができたようにも感じます。
家族写真などの人物撮影は「スタンダード」が一般的ですが、七五三やお宮参りなどの撮影にも一部「ポジフィルム調」、「ビビッド」を活用して撮影していくのも一つの手段かなと思います。
■関連ページ
モノトーン
橋
モノトーン=通常の白黒写真
GR3の「白黒」もかなり良い感じの「写り」でした。
湖
曇り空に薄っすらと写る「雲」もしっかりと描写されていて、全体の雰囲気も魅力的に写し出されています。
ソフトモノトーン
田んぼの水辺でエサを探すコブハクチョウ家族
このような描写となりました。
ハードモノトーン
市境の看板
ブリーチバイパス
トンネル内
「ブリーチバイパス」はとにかく明るく撮れる機能です。
暗いトンネル内の撮影もばっちりと撮影することができました。
少し変化を加えたいときに活用できる機能かも知れません。
湖の風景
試しに湖の写真を撮ってみましたが、一気に北極の世界へ足を踏み入れてしまったかのようにイメージが「ガラリ」と変わってしまいました。
普段の記念写真にはまったく活用できない機能であるのは間違いないかなと思います。
まとめ
イメージコントロールによる撮影は、普段の「記念撮影」には向かないと言ってもいいような機能であるように感じています。
何かテーマを決めた「作品撮り」や「インスタ映え用」以外では、ほどんど使用するべきではない機能かなと感じました。
ただ、「ビビッド」や「ポジフィルム調」は普段でも重宝する機能であるように思います。
- ビビッド=花、青空を入れた写真。または人物と青空を入れた光景
- ポジフィルム調=普段のスナップ用、数枚程度で残す人物写真用
また「白黒写真で撮るメリットとは何か?」と考えたとき、やっぱり一般向けではないかなと、つくづく感じます。
もしフォトアルバムの写真がすべて白黒やクロスプロセスなどの写真ばかりであったら…
あとで失敗したなと思うはずです。
なので、イメージコントロールの写真全般は、プロアマの作品撮りやインスタ映え用としてたまに利用する感じで撮影していくのが妥当であると考えています。

一時期「フィッシュアイ(魚眼)レンズ」にはまっていたときがあり、旅先でも後先考えずにフィッシュアイのみで撮影していた時期がありました。

まぬけすぎ…
ただフィッシュアイレンズも良い面あります!
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・・なので、普段は通常で撮影していくのがベストであるのは間違いありません。
スマホアプリでも「ハイコントラスト白黒」や「クロスプロセス」などの写真へとかんたんに色調変更ができるため、カラーで撮影しておいて「後でアプリで変換」するのも一つの手だと思います。
少しでも参考になれば幸いです。