
・写真がどう違うのか知りたいです
こんな疑問にお答えする記事です。
前回、ミラーレス一眼カメラとデジタルカメラの「完全オート」撮影による写真比較を紹介しましたが、
今回は「絞り優先モード」による写真を紹介したいと思います。
今回も使用するカメラは、
●ミラーレス一眼:OLYMPUS OM-D E-M10 Mark III EZ
(レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6)
●デジタルカメラ:SONY サイバーショット DSC-RX100M3
上記カメラで撮影した写真を比較していきます。
また、当然のことといえますが、選択するカメラ(メーカー)によって写真イメージはガラリと異なってきます。
なので、ミラーレス一眼カメラは、毎回このような写真が撮れる
そして、デジカメも「こんな写真が撮れる」
ではありませんので、あくまで参考程度でご参照ください。
・カメラ初心者向けの内容となります
✔記事の信頼性
実際に2機種のカメラを購入して撮影した「オリジナルフォト」を使用しています。
撮影方法
「絞り優先モード(Aボタン)」で撮影した写真紹介
・撮影設定
ISO感度
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200
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ホワイトバランス
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5000K
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仕上がりイメージ
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ナチュラル / スタンダード
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カメラが「絞り優先モード」で、どのように判断して『どんな写真が撮れるのか?』を検証する内容となります。
絞りf3.5
・2画面について
- 左:ミラーレス一眼「OM-D E-M10 Mark III」
- 右:デジタルカメラ「Cyber-shot DSC-RX100M3」
まずは公園の花壇をパシャリとスナップ
写真を比較するまでは気づきませんでしたが、全体の「明るさ」がまったく違っていました。
100M3のデジカメは、全体が明るすぎる描写に…
一方のミラーレス一眼は、全体の明るさは適正または「違和感ない明るさ」で写し出されています。
これだけガラリと変わると迷うかも
元気なセミ
こちらの写真では明るさの「差」は、ほとんど無いように見えます。
ただ、木の色は大きく異なる「色」として写し出されていました。
コントラストもデジカメ写真は高めです。
左端に見える元気すぎるのか・・羽を広げて鳴いてるセミも「ミラーレス一眼」ではボケ気味になっています。
その反面、デジカメははっきりと写し出されているため、ミラーレスはいかに「絞り(ボケ)の範囲が広い」のかが分かります。
ビーン★と鳴くセミ
■露出補正:+1ステップ
鳴き声が大きすぎて、ミーンミーンどころか「ビ~ン★ビ~ン」な感じでしたが・・
こちらの写真もデジカメは明るめに撮影されています。
ただ、このようなシーンでは明るめに撮影されているデジカメ写真が好ましいように感じます。
こういう人きら~い
f4
■露出補正±0
ミラーレス一眼と比較すると、今回使用しているデジカメは明るめに撮影される傾向があるカメラであるのが分かります。
ミラーレスは、露出補正やISO感度、ダイナミックレンジなどの細かな調整をして撮影を行っていけば、もう少しキレイな写真が撮れそうに思います。
一方のデジカメは、HDRや露出補正等の調整をしても、これ以上の描写は難しいようです。
歪曲したベンチ
■露出補正:±0
こちらの写真では、はじめてミラーレス一眼が明るく撮影されました。
一体、どのような判断でカメラは「明るさの変化」を決定しているのだろうと、つい考えてしまいます・・
この写真は、まるでカメラを交代させたかのような結果となりました。
ミラーレスは明るめに撮影されていますが、芝生の『緑』がどこか不自然に感じます。
水面
水面の色もミラーレス一眼は、少し青味かかっていて、実際の光景とは少し違う色を描写しています。
一方のデジカメは、実際の色と近いイメージで写し出されています。
ミラーレスは独特の色を出す「クセ」のあるカメラであるのを感じます。
スピリチュアルの見すぎなんじゃない?
ハトのいる道
■露出補正:±0
このような写真を見ると、コンパクトな「デジタルカメラ」で十分なのかなと感じてしまいます。
100M3のデジカメは明るくて良い感じで撮影されています。
一方のミラーレスは、ちょっと「暗い」ですね…
ミラーレスは露出補正や感度を調整して撮影しなければ、明るい写真にならないため、その分手間のかかるカメラであるのが分かります。
威嚇するコブハクチョウ
こちらの威嚇する親鳥もデジカメは「明るさ・色」ともに好ましい雰囲気で写し出されています。
デジカメは、芝生の色や全体の明るさも「ナチュラル」な描写です。
一方、ミラーレスは少し暗めで芝生の色も少し濃い感じがあります。
ミラーレスもキレイに撮影されていますが、個人的にはデジカメの描写が好ましいかなと感じます。
f4.5
こちらの写真でも明るさ面ではほとんど変わりありませんが、「色」が異なる結果に・・
とくに湖の「色」がぜんぜん違います。
どっちが良いのかは好みだと思いますが、この写真では、ミラーレス一眼が好ましい色のように思います。
デジカメは少しドンヨリ感があるため、左写真と比較すると、どこか魅力ない(楽しくない)ものを感じます。
たまたまかも知れませんが、水面の輝きもミラーレスのほうが映えています。
ハクチョウとボート
写真を比較すると・・

2枚を比較すると、明るさはさほど変わりありませんが、「青空と湖」の色が大きく異なっています。
ひとつ前の「歪曲したベンチ」の写真とは打って変わる描写となりました。
このシーンでは、
- ミラーレス=「とんこつラーメン」
- デジカメ=「中華そば」
という違いが見えます。
われながら満足★
それなら・・
天ぷらうどんと、素うどんの違いって感じかな!
よしっ!

f5
こちらの緑が生い茂る木々は、ミラーレスがボリューム感のある描写で好ましいように思います。
デジカメは、【左側】の生い茂る「緑」が、ミラーレスと比較すると、ボリューム感が少なめに見えます。
吊り橋
こちらの写真もミラーレス一眼は、はっきりとした描写でデジカメと比較すると写真に「華」があるように見えます。
デジカメも「ナチュラル」な描写で良い感じです。
森の中の歩道
こちらの写真でも【左側】の生い茂る緑の「明るさ」が違います。
デジカメは暗所部分も比較的明るめに撮影されています。
好みの問題もありますが、写真はやっぱり暗所部分もなるべくはっきりと描写されるほうが好ましいように思います。
f5.6
この写真ではミラーレス一眼が少し明るく撮影されています。
●拡大写真
青空と緑の色もぜんぜん違いますね
f6.3
- ミラーレス一眼 ⇒ 写真全体の描写が少し「黄色」寄り
- デジカメ ⇒ 写真全体の描写が少し「赤色」寄り
といった「色」のクセが見えます。
またこの写真でもミラーレスのほうが明るめに撮影されています。
これまで、
デジカメのほうが明るく撮影されていたり・・
ミラーレスが明るかったり…
と、メーカーによって仕上がりイメージの差は大きいものがあると改めて痛感します。
日差しに照らされる緑
ミラーレス一眼もシーンによっては「緑」も良い感じのイメージで写し出されるようです。
こちらの写真も、一見まるでフサフサの髪と、ボリューム少なめの髪(=緑の葉)のようにも見えます。
こういった写真では、デジカメ=「どこか物足りない」ものを感じてしまいます。
f7.1
草を食べる「ブラキオサウルス」
の模型
逆光で撮影したため、レンズにフレアが出ています。
ただ、フレアの写り込みがまったく異なる結果に・・
ミラーレスはレンズキットの比較的安価なレンズを使用しているにもかかわらず、フレアがあまり目立っていません。
一方のデジカメは、強めにフレアの影響を受けています。これはこれで良い場合もありますが・・
明るさもほとんど変わらないため、フレアの影響を受けにくいミラーレス一眼は心強いものを感じます。
ブラキオさん
写真全体の明るさが、
・ミラーレス一眼=標準
・デジカメ=明るい
といった描写になりました。
ミラーレス一眼は、あらゆるシーンで露出補正や感度を調整しながら撮影を行っていく必要のあるカメラであるように感じます。
少し手間が必要な写真撮影であるのは間違いないのかなと思います。
おわりに
写真の明るさや色などのイメージは、好みもありますが、
写真=「明るい」が魅力的なイメージであると思います。
すべての写真が明るければ「万事OK」ということではありません。
ただ、普段の記念写真(旅行・スナップ)などでは、少し明るめに写っているほうが魅力ある写真であるのは間違いないように思います。
記事で紹介した暗めに写っている写真ばかりだと「楽しくない」「気が滅入る」と思います…
なので、かんたんに明るく写すことができるカメラが最適なカメラであると感じます。
少しでも参考になれば幸いです。